東京日記

東京の気になったものについて書いてます。『東京写真10選』全100編公開中

東京写真10選その74(羽田空港・天空橋編)

こんばんは。東京写真10選のお時間がやってきました。今日はなんと羽田空港を散歩して気になったものを写真10枚でまとめてみましたのでぜひ見てってください。

 

 

 

 

 

今回は初の試みとして羽田空港という施設の中を散歩してみました。と言っても羽田空港の面積は1500ヘクタールを超えており、これは大田区の4分の1にも相当する日本最大の空港であるため歩き甲斐はたっぷりとあります。国内線が発着する第一ターミナルと第二ターミナル、国際線が発着する国際線ターミナルの3つのターミナルから構成されており、現在も拡張が続けられています。飛行機に乗る用事がなくても楽しめる要素がたくさんあるスポットですのでそれもいくつかご紹介できたらと思います。京浜急行線と東京モノレールが乗り入れている他、各主要駅とバスでつながっておりどこからでもすぐ向かう事ができます。京浜急行線で一つ隣の駅となる天空橋駅と合わせてこの辺りを歩いて気になったものを写真10枚でまとめましたのでご覧ください。余談ですが昔この近くに住んでいた私は、小学生の頃自転車で一人で羽田空港に向かうという個人的にはかなりの大冒険をしたのですが、空港には駐輪場がないという事実に着いてから気付き困りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

1.

 

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まずは天空橋駅から見ていきましょう。

都内のカッコいい駅名ランキングではトップの座を譲らないと思われる天空橋駅です。名前の由来はそのまま近くにある天空橋という小さな橋から。この橋自体の名前は空港が近いイメージから地元の公募により名付けられたものだそうです。この駅は以前「羽田空港駅」や「羽田駅」といった名前だった過去がありますが、実際はこの場所から羽田空港に辿り着くにはかなりの距離があり、昔はここで降りてしまい空港に向かう事ができない客が大勢いたそうです。一応この駅がある場所は空港の敷地内ではあるのですが、分かりづらいという事で「天空橋駅」という名前に改称されました。この駅の前にある道がちょうど空港と住宅街の境目となっており、突然開けた空間が広がる他では見られない風景が見れます。カッコいい名前が気になる方は実際に訪れてみると良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

2.

 

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平和祈願鳥居に来ました。

本殿が無く鳥居だけが東京湾のそばに置かれている珍しい光景です。もともとこの辺りには穴守稲荷神社という神社がありました。この場所は穴守稲荷を中心として繁栄しており、それを後押しするように1913年には京浜急行がここまで延伸。しかし戦後GHQ羽田空港を軍事基地として転用することになり、この周辺の住民は強制立ち退きを余儀なくされました。穴守稲荷神社も例外でなく、ここから数百m西側にある現在の位置に移されたのですが、この鳥居だけは極めて頑丈に作られており、移設の工事が難航し怪我人や死亡者が出る事態にまでつながりました。結局鳥居だけがこの場所に残されることになり、立ち退きをさせられた住民にとってのシンボルとして今日も鎮座しています。現在はサイクリングを楽しむ方の起点として多くの人で賑わう場所となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

3.

 

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橋に海苔付けのパネルを見つけました。

糊付けじゃなくて海苔付けです。実は大田区は海苔の発祥の地であることをご存知でしょうか。その起源は徳川綱吉の時代まで遡ります。彼が発した生類憐れみの令により漁業ができなくなった浅草の漁師たちは大森に移り住み、そこで海藻に注目します。大森の海が海藻に適していることを見抜くと、そこから海苔の養殖方法を確立させていったのでした。その後埋め立てなどにより規模が縮小していきましたが、現在でも大森付近では海苔の問屋が点在しています。この羽田付近でも海苔の養殖が盛んだったと言いますが、羽田空港開設に伴う湾岸整備でその長い歴史を終えています。ただこうしたパネルなどでかつて栄えた姿の面影を伺い知る事ができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

4.

 

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さて羽田空港にやって参りました。

ここは国内線の第二ターミナルの展望デッキです。離発着する大迫力の飛行機を目の前で眺める事ができます。小さい子供がいる家族連れの他、高そうなカメラをもって飛行機の写真を撮る人など思い思いの楽しみ方をしている人を見かける事ができます。また遠くには東京タワーや東京スカイツリーなどに加え、東京湾を挟んだ向かい側の千葉県の景色なども臨むことができます。空港の飛行機を眺めるのって楽しいですよね。これから世界のどんな場所へ行くんだろうとかどんなところから帰ってきたんだろうとか色々想像しちゃいます。日本で一番大きい羽田空港にはその分様々なドラマが詰まっています。都内ばっかり散歩してる私ですが旅行も好きなのでやっぱり空港はいつ来てもワクワクします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.

 

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そんな羽田空港ですがまだまだ進化を続けています。

これまで国内線のみが通っていた第二ターミナルを増築し、国際線にも対応する工事が現在進められています。2020年の3月から使用できる予定とのことでこれもオリンピックなどで外国人観光客が増えることを見込んでの施策の一つのなんでしょう。これまでは国内線を担う第一ターミナル・第二ターミナルと国際線ターミナルという3つのターミナルから構成されていた羽田空港ですが、第二ターミナルにも国際線が通るようになることで国際線ターミナルは第三ターミナルへと名称が変更されることが決まっています。少し前まで「国内は羽田・海外は成田」なんてイメージがありましたが最近じゃすっかり羽田も国際線に強くなってきました。東京の顔としてまだまだ進化を続けていってほしいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.

 

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第一ターミナルと第二ターミナルを繋ぐ地下通路に来ました。

もしターミナルを間違えて降りてしまった場合に使える通路です。と言っても日中は循環する無料バスが出ているのでそっちを使ったほうが楽かもしれません。第一ターミナルと第二ターミナルの距離は400mほどとそれほど遠くはないので歩いても数分で着きます。ただ厄介なのが第一・第二ターミナルと国際線ターミナルを間違えてしまった場合です。こちらもバスが使える他京急線やモノレールなども使えますが、徒歩で移動できるとは思わないことです。直線距離でもかなり離れている上に1時間近く空港敷地内の車道を歩くことになります。流石の私でもこれはやったことがありません。バスや電車がなくなった夜中などは特に危険なのでターミナル間違いには気をつけましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.

 

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江戸小路に来ました。

国際線ターミナルの4Fにあるここでは和と江戸をテーマにしたお店の数々を楽しむことができます。海外から来た観光客の方にはたまらないような日本ならではの食事やお土産が売られており、見る人を飽きさせません。飛行機に乗る予定がなくとも、ここで買い物するためだけに羽田空港に来る価値のあるエリアです。この江戸時代を思わせる街並みは当時の建物を忠実に再現して作られており、基調としている赤色は神田明神の色彩から取られているのだそうです。まさに日本の伝統文化を肌で感じることができる体験が国際線のターミナルで味わえるのは素晴らしいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.

 

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そんな江戸小路のエリアの一角に橋を見つけました。

突然現れたこの橋の正体は皆さんご存知日本橋です。現在の日本橋よりも古い19世紀前半に掛けられていた当時の橋を約1/2サイズで再現したものです。はねだ日本橋と名付けられたこちらのレプリカは先ほどの江戸小路と同様に当時の姿を忠実に表しています。以前日本橋を歩いた時にもご紹介しましたが、かつては日本橋こそが江戸の中心であり全ての旅の起点とも言える場所でした。

東京写真10選その66(日本橋・三越前編) - 東京日記

飛行機という交通手段ができた現在、その役目は羽田空港に受け継がれました。時代とともに街の役割は変わっていくものですが、こういうレガシーが次の街に残されているとその伝承が目に見えて面白いですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

9.

 

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大空を飛ぶ夢を叶える場所を見つけました。

国際線ターミナルの5Fには有料のフライトシミュレーターが設置されています。就学前の子供から大人まで楽しめる各コースが用意されておりパイロット気分を味わうことができます。羽田空港を出発し東京上空を遊覧する初級者コースから、フランクフルト空港を出発し雨の降る羽田空港に着陸する最難関コースなどあらゆる状況のコースが用意されており、飛行機好きの方はぜひ一度挑戦してもらいたいです。ここの最難関コースとかに挑戦する人はどんな方なんでしょう。パイロット志望の人なのかな。この日も小さい子がチャレンジしていましたが、もしかしたら将来彼が操縦する飛行機に乗る日が来たりするのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10.

 

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最後は空港に貼ってあるポスターが気になりました。

世界一きれいな空港という文字が見えます。航空業界の格付けを行なっているイギリスのSKYTRAX社が発表している「世界で最も清潔な空港ランキング」で羽田空港は1位の常連であることをご存知でしょうか。調査対象の550以上もの空港の中から毎年のように1位に選ばれ続けている陰には空港で働く清掃業の方達の弛まぬ努力がありました。徹底した清掃で知られる羽田空港にはいくつもの清掃の基準があり、なんと床の光沢まで測定し高い水準を保ち続けているのだそうです。これは世界から訪れた方々に綺麗な空港を利用してもらおうというおもてなし精神であると同時に、常に整頓された状態を保つことで不審物や異変に気付きやすくなるという安全面でのメリットもあるとのこと。確かに羽田空港ではゴミ一つ落ちているのも見かけたことがありません。日本の誇る素晴らしい空港として我々利用者も綺麗に使うことを心がけていかなくてはなりませんね。

 

 

 

 

 

 

 

ということで天空橋羽田空港編をお送りしました。

来週は23区唯一のアレがある場所を歩く予定です。お楽しみに。

 

 

 

 

 

おわり