東京日記

東京の気になったものについて書いてます。『東京写真10選』全100編公開中

東京写真10選その62(六本木編)

こんばんは一流です。クリスマスイブですね。こんな日でも私のブログを読んでくれているあなたのために更新します。今日はイブに相応しい場所である六本木をご紹介します。

 

 

 

 

もうすっかり年末ですね。今夜は六本木をぶらりと歩いて気になったものを写真10枚でまとめていきます。説明不要の眠らぬ街ですが、改めて歩くとやはり気になるものがたくさんあります。六本木ヒルズ東京ミッドタウンを始めとした商業施設やオフィスに加え、クラブやキャバクラなどの夜の店が多いイメージを持たれがちな街ですが、意外と美術館が多いので個人的には昼に訪れることの方が多いです。古くは軍事施設が並んでいたエリアでしたが、その後連合国軍に占領されていたことから外国人向けのお店もいまだに多く立ち並びます。今回は都営大江戸線東京メトロ日比谷線が通る六本木駅を中心としたエリアを歩いてみました。聖なる夜に珠玉の10枚をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

1.

 

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まずは六本木駅が気になります。

大江戸線を使ってこの駅に来た人は全員ある感想を持っていることと思います。この駅はあまりに深過ぎると。エスカレーターを乗り継げど乗り継げど地上が見えてこない六本木駅は地下42.3mの位置にあり、これは日本の地下鉄で最深。10F建てのビルくらいに相当する深さらしいです。大江戸線は2000年に全線が開通した比較的新しい路線であり、後から線路を作ったためこんな深い位置になってしまったのだとか。しかし42.3mというのはあくまで地表からの深さであって、海抜でいうと実はもっと低い駅はあります。これはそもそも六本木自体がかなり高い台地に位置しているからで、他の駅との相対的な深さでいうとそこまででもありません。とはいえ結局地上に出るのに時間がかかるのは間違いないのですが。

 

 

 

 

 

 

 

2.

 

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さて早速ですが六本木ヒルズにやって来ました。

六本木ヒルズについてはここでは深く触れるつもりはありませんが、ヒルズの入り口にいるこのでかい蜘蛛はいっつも気になります。これはフランスの彫刻家、ルイーズ・ブルジョアによる「ママン」という作品です。世界中に同様の作品がありますが、この蜘蛛は彼女の過ごした子供時代の体験がルーツとなっています。1911年に生まれたルイーズは戦時中に子供時代を過ごします。従軍から戻って来た父親は妻、つまりルイーズの母親に暴力を振るっていました。崩壊した家庭の中で彼女は彫刻に生きる道を見出しましたが、ルイーズが21歳の時に母親は亡くなってしまいます。耐え忍び続けた母親の人生を、ルイーズは獲物を待ち続ける蜘蛛に見立てました。「ママン」という名が示す通りこれは母蜘蛛のオブジェです。腹にはネットに包まれた空間があり、中に卵のようなものが入っているのが見えます。子を守り忍び耐える母親の姿を投影したものだと思って改めて見てみると、ただの待ち合わせ場所として捉えるのはいささか早計に思えてきますね。

 

 

 

 

 

 

 

3.

 

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六本木で最も有名な喫茶店アマンドです。

現在の六本木のランドマークといえば六本木ヒルズ東京ミッドタウンですが、かつてはこのアマンドが六本木のシンボルでした。終戦直後の1946年に新橋で開業したアマンドは、当時としては斬新だったピンクを基調とした華やかで可愛らしい内装で人気を博しました。ここ六本木店は1964年に誕生し「待ち合わせはアマンド」の合言葉で一躍街のシンボルに。ここでケーキやコーヒーを楽しむことが長い間六本木のスタイルでした。バブル期のクラブ・ディスコブームでもここがよく待ち合わせに使われていたと言います。現在は店は改装され当時と少し姿を変えていますが、可愛らしい内装とケーキの美味しさは変わっていません。まだまだ六本木の中心であり続けて欲しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4. 

 

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もう一つの六本木のシンボルに来ました。

アマンドと並んで古くから六本木の象徴的なスポットであったのがこのロアビルです。1973年に竣工し、飲み屋からクラブ、ディスコなどが入り当時としては珍しい複合ビルとして夜の街を賑わせていました。夜の魅力をごちゃ混ぜにしたようなロアビルはまさに六本木の光と闇が同居している場所でした。数年前には大きなニュースとなった凄惨な事件も起きています。そんなロアビルですが、耐震性に問題があることから近く取り壊しが予定されています。すでに中に入っているテナントはどんどん撤退しているらしく、かつての六本木の象徴は徐々にハリボテになりつつあります。最後の姿を目に焼き付けたい方は今のうちに訪れておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

5.

 

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ドン・キホーテ六本木店に来ました。

ハロウィンの季節なんかにゃ人で溢れかえっているこちらの店舗ですが、私はかつてのこのビルの屋上がいっつも気になっていました。今は撤去されてしまいましたが、このビルの屋上にはU字型のレールが設置されていました。なんとその正体はハーフパイプと呼ばれる12人乗りのジェットコースター。U字型を行き来するコースターをビルの屋上に設置するという類を見ない試みとして当時注目を浴びましたが、周辺の住宅や医療機関への騒音の問題から反対運動が起き、計画は凍結されてしまいました。2005年に完成したレールが残されたまま十数年間放置されていましたが、再開の目処が立たないことから昨年ついに撤去されてしまったそうです。昔から屋上を見るたび実現していたらどうなっていたんだろうと思いを馳せていたのですが、それももう叶わないようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.

 

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芋洗坂に来ました。

この名前を聞くと昔ちょっとだけ流行った芸人さんを思い出すのですが、みなさんピンとくるでしょうか...。先ほどご紹介したアマンド近くにある坂です。一説にはかつてここで芋が売られていたことからこの名がついたのだとか。千代田区には「一口坂」と書いて「いもあらいざか」と読む坂もあるらしいのですが、「いもあらいざか」って名前の響きがいいですよね。いなたい感じがたまりません。六本木周辺にある坂といえばけやき坂や乃木坂などアイドルグループの名前になっている坂が多く思い浮かびます。ただ芋洗坂は絶対それには続けないだろうなという確信がありますよね。「芋洗坂46」とか居たらそれはそれで会ってみたい気もします。

 

 

 

 

 

 

 

 

7.

 

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麻布警察署に来ました。

麻布警察署は場所柄か、常に入り口のところに警棒を構えた警官が見張りをしています。その真上にある看板なのですが、これめちゃくちゃ味がありますよね。まずピーポくんって通報する側の立場なんですね。受話器の向きが逆なのもいいし、満面の笑みなのもたまりません。電話もよく見てみると縦3×横4というありえないボタン配置をしている上に電話線がありません。すごい。ツッコミどころのオンパレードだ。警察署の看板をじっと見すぎて警官に警戒されてしまったので次の写真にいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.

 

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珍しく今話題のスポットに来てしまいました。

入場料を1500円取るということで話題になっているオープンしたての本屋さん、文喫です。店内には3万冊もの本があり、入場料を払うとそれら全てをコーヒーや煎茶を飲みながらゆっくり座って楽しむことができます。図書館と喫茶店が融合したようなお店と言えますね。この店では本との出会いの偶然性を大事にしており、様々な本と触れ合えるよう工夫がなされているそう。本屋に入るのに1500円というと若干抵抗感がありますが、本好きの方であれば安いと感じるかもしれません。ちなみにここは閉店してしまった青山ブックセンター六本木店の跡地です。この辺りでは貴重な本屋として親しまれていた青山ブックセンターのDNAを引き継ぎ、新たな本との共存を文喫は目指しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9.

 

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ミッドタウンの近くにあるガソリンスタンドです。

別に何の変哲も無いガソリンスタンドなんですが、前を通るたびにいつも注目しています。それはここで給油している車のほとんどが高級車だからです。ここで給油するということはこの近くに住んでいる方の可能性が高いため、必然的に車もお高いものになります。他所ではなかなか見られない高級車がずらりと並んでいることも多く、車好きの私から見ると憧れの地とも言えます。いつかここでガソリンを入れることを目標に人生頑張ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

10.

 

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最後は21_21_DESIGN SIGHTで締めます。

六本木周辺には六本木ヒルズにある森美術館を始めとし、新国立美術館サントリー美術館など多くの美術館が密集しています。その中でも私のお気に入りの場所の一つがこちら21_21_DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)です。安藤忠雄氏により設計され、デザインについて多角的な視点から捉えるための施設として東京ミッドタウンとともに2007年にオープンしました。地上に見える1枚の鉄板から作られた三角屋根が特徴的ですが、展示室の本体は主に地下空間に広がっています。デザインに関するあらゆる企画展が行われており、行く度に新しい発見があるスポットです。六本木を単なる歓楽街としてではなく、美術の街として捉えると見えるものが一気に広がります。まだそちらの側面に触れたことのない方は足を運んでみると世界が開けると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで六本木をお送りしました。いろんな魅力のある街ですね。

来週の月曜は大晦日ですが更新します!2018年最後の散歩を目に焼き付けてください。訪れるのは六本木を超えるあの世界一の歓楽街です。お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

おわり