東京日記

東京の気になったものについて書いてます。『東京写真10選』全100編公開中

東京写真10選その78(阿佐ヶ谷・南阿佐ヶ谷編)

こんばんは一流です。今日は杉並区から阿佐ヶ谷をぶらりと歩いて気になったものをご紹介していきます。よろしくね。

 

 

 

 

 

中央線の阿佐ヶ谷駅から丸ノ内線南阿佐ケ谷駅のあたりまでをぶらりと散歩してきました。杉並区役所などが構える杉並区の要とも言えるエリアです。駅名は阿佐ヶ谷と書きますが、地名としては阿佐谷と書くのが正しい表記です。現在は暗渠となっている桃園川が流れていた地域で、浅い谷間だったことから阿佐ヶ谷という名前がつけられたそうです。他の中央線の駅前と同様に、駅前から伸びる商店街とそれを囲む住宅街といった街並みが広がります。そんな阿佐ヶ谷を歩いて気になったものを写真10枚でまとめましたのでぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

1.

 

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中杉通りの工事計画からスタートします。

中杉通りは阿佐ヶ谷を南北に貫く都道です。この道路は戦後の復興活動の中で住民によって植えられたケヤキの並木道として整備されています。まるでケヤキのトンネルを潜っているかのような景色は都内でも有数の並木道の一つで、杉並区の杉並百景にも選ばれています。そんな中杉通りでは現在電線を地中化する工事が進められています。景観の向上に加え、電柱をなくすことで災害時の倒壊を防ぐといった防災の面からも有効な施策であるということです。2022年までに工事が完了するとのことなので、その頃にはもっと綺麗な並木道が見られるようになっているでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

2.

 

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阿佐ヶ谷パールセンターに来ました。

阿佐ヶ谷駅前から伸びる約700mの商店街です。240を超える店が軒を構えており、阿佐ヶ谷を代表するスポットです。もともとこの場所には関東大震災で住む場所を無くした人々が移住してきた歴史があり、明治から大正にかけて少しずつ商店街が形作られていました。しかし第二次大戦が激化すると商店のほとんどは閉店や疎開の憂き目に遭い更地同然となってしまったと言います。その後、地元有志の方々により道路の整備と商店の復興が進められました。先ほどご紹介した中杉通りもこの時に整備されたものです。商店街が確立されると「真珠の首飾りのように結び合って繁栄しよう」という願いからパールセンターと名付けられました。現在でもその願いの通り賑わいを見せています。また都内でも有数のお祭りである阿佐ヶ谷七夕祭りが開催されることでも有名ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3.

 

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そんなパールセンターにあったお地蔵様が気になりました。

元禄4年(1691年)に作られたという歴史のあるお地蔵様です。阿佐ヶ谷の移り変わりをずっとこの場で見守ってきました。先ほどパールセンターの歴史をご紹介しましたが、この道自体の起源は鎌倉時代にまで遡ると言います。このお地蔵様が作られた元禄、つまりは江戸時代の頃は練馬にある貫井弁天から杉並の妙法寺までを繋ぐ参詣の道として使われていたそうです。この道はその後鎌倉街道に接続し、鎌倉まで続く古道でもあったのだとか。三軒茶屋編でも同じような話をご紹介しましたが、現在栄えている道は歴史を紐解いてみるとその由来に驚かされることが多々あります。

東京写真10選その61(三軒茶屋・西太子堂編) - 東京日記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.

 

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阿佐ヶ谷ロフトに来ました。

これもパールセンター内にあるお店です。度々ご紹介しているライブハウスロフトの系列店の一つです。ここはライブというよりトークイベントをメインとしているライブハウスで、併設されているバーで飲食も同時に楽しむことができます。オープンは2008年とロフト系列の中では比較的新し目ですが、ミュージシャン、アイドル、芸人、評論家などあらゆるジャンルの出演者たちがあんな話やこんな話を繰り広げています。阿佐ヶ谷という街とも非常に親和性が高い気がするので興味のあるイベントがある方はぜひ行ってみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.

 

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 いちょう小路が気になりました。

阿佐ヶ谷は飲み屋が密集しているディープな街としての側面も持っています。このいちょう小路に限ったことではないですが、駅の周辺はこのような味のある道があらゆる方向に広がっており、目移りしてしまうほどの飲み屋の豊富さを誇ります。せんべろという言葉が流行って久しいこの頃、こういった景観の街が再注目されているのは地元の方達にとっても嬉しいのではないでしょうか。行きつけのお店をそれぞれの街にいくつか持っている通な大人になりたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.

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釣り堀がありました。

まさかこんなところに...と思って覗いてみたら本当にちゃんとした釣り堀でした。寿々木園というこちらの釣り堀やさん、大正13年に創業したという由緒あるお店です。この釣り堀の特徴は金魚を釣ることができること。鯉やフナがいる堀もありますが、ほとんどは金魚目当てのお客さんだそうです。1時間600円で釣れた金魚の中から3匹を選んで持って帰ることができるのだとか。しかもここの金魚、ただの金魚と思うなかれランチュウリュウキンといった超高級金魚も中には紛れているそうで、運が良ければ数万円から数十万円のお宝に巡りあえることも。なんとも夢のある釣り堀ですね。気づいたら常連になってそうなので気をつけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.

 

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なんだかかっこいい建物を見つけました。

こちらはラピュタ阿佐ヶ谷という建物です。建物内にはザムザ阿佐ヶ谷という劇場、ラピュタ阿佐ヶ谷という映画館、山猫軒というレストランが入っている複合施設です。1998年にオープンした都内でも有名な名画座の一つです。かつて早稲田を歩いた時に早稲田松竹という名画座をご紹介しましたが、現在都内ではこうした小型の映画館というのはどんどん減っている現状があります。

東京写真10選その24(高田馬場・早稲田編) - 東京日記

しかしラピュタ阿佐ヶ谷は2015年にこの建物の裏側にユジク阿佐ヶ谷というミニシアターを新たに開館したばかり。阿佐ヶ谷の街に名画座の文化を残し続けています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.

 

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なんだか素敵なオブジェを見つけました。

杉並区役所の前にあるオブジェです。少女の前に立つ少年は、背中にリンゴを隠し持っています。このオブジェのタイトルは「お誕生日おめでとう」。色々なストーリーが想像できてほっこりしますね。このオブジェを製作したのは津田裕子さんという彫刻家の方です。著名な賞を数々受賞している彼女ですが、出身が杉並区であるとのこと。生まれた区の区役所に自分の作品を置くことができたら誇らしいでしょうね。杉並区役所に用がある方はぜひ一度見てみて下さい。



 

 

 

 

 

 

 

9.

 

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阿佐ヶ谷神明宮に来ました。

1190年に創建されたと言われる由緒正しき神社です。天照大御神を祀っており、厄除けや結婚式など多くの儀礼が執り行われています。境内は3000坪と非常に広く、本殿を始め多くの建造物がある他豊かな自然があることでも知られています。阿佐ヶ谷駅からもほど近く、先ほどまでご紹介して来た阿佐ヶ谷の街並みとは違った雰囲気を味わうことができます。毎月様々な行事も行われており、今なお阿佐ヶ谷に暮らす人々にとって安寧の地であり続けています。この街が古くから多くの人たちが暮らして来た場所であることがよくわかりますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10.

 

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最後はAさんの庭に来ました。

阿佐ヶ谷駅から少し歩きますが見逃せないスポットの一つです。ここは杉並区立の公園なのですが、もともとここには大正時代に建てられた民家がありました。木造平屋建てのその見た目はトトロが住んでいそうな家として有名となり、宮崎駿の著作「トトロの住む家」でも紹介されるほどでした。その後不審火により家屋は焼失していしまいますが区が公園として整備し当時を思わせる建物や自然が再現されています。デザインは宮崎駿によるものでジブリ作品に出て来そうな雰囲気を楽しむことができます。Aさんの庭のAさんとはここを訪れる人のことを指しており、特定個人ではないみんなの庭という意味があるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

ということで杉並区から阿佐ヶ谷の街をお送りしました。

来週はあの流行の最先端の街をお届けします。お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

おわり