東京日記

東京の気になったものについて書いてます。『東京写真10選』全100編公開中

東京写真10選その72(青砥・立石編)

こんばんは一流です。今日は葛飾区から青砥と立石の街をお届けします。ディープな下町はいっつも面白いので期待してください。

 

 

 

 

京成線から青砥と立石の街が登場です。京成上野駅から電車で20分ほどの距離にある青砥駅京成本線押上線が乗り入れる乗り換え駅です。京浜急行や都営浅草線を利用する方は青砥行きという表示を見たことがあるのではないでしょうか。直通で神奈川方面まで行けちゃう利便性の高い駅です。駅は青砥と書くのに地名は青戸と書く不思議な街です。隣駅となる京成立石駅はディープな飲屋街や商店街で知られており、昔ながらの街並みを残しているエリアでもあります。葛飾区のディープな下町をぶらりと歩いて気になったものを写真10枚でまとめていきたいと思います。

 

 

 

  

 

 

1.

 

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まずは電車を降りていきなり気になる風景がありました。

青砥駅のホームにファミリーマートがあります。駅のホームにファミマって珍しくない?と思ったのですが、京成電鉄では他にも同様の駅がいくつかあるようですね。京成線を普段使っている方からすればなんてことのない風景かもしれませんが、ちょっと驚きました。成田空港までを繋いでいる路線なのでコンビニが電車を降りて目の前にあるのはありがたいですね。朝早く空港に向かう際に乗り換える時などには重宝しそうです。

 

 

 

 

 

 

 

2.

 

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青砥駅を降りるとかっこいい柱が目に飛び込んできました。

ワルツの塔と呼ばれるこちらのモニュメント。中央でバイオリンを演奏しているのは「美しき青きドナウ」などで知られるオーストリアの音楽家ヨハン・シュトラウス2世です。音楽の都ウィーンにおいても「ウィーンの太陽」とまで称された最も偉大な音楽家の一人です。そんな彼がなぜ青砥駅前にいるのかというと以前柴又を歩いた際に紹介した葛飾区とウィーンの友好都市関係のためです。

東京写真10選その32(柴又・新柴又編) - 東京日記

葛飾区とウィーン市のフロリズドルフ地区は友好都市関係を結んでおり(詳しい話は↑のその8にて)その一環として作られたものだそうです。青砥駅の近くにはかつしかシンフォニーヒルズというコンサートホールを備えた文化会館もあり音楽の都の影響を受けていることがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

3.

 

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中川の水深マップを見つけました。

埼玉県に源流を置く一級河川の中川は都内では足立区、葛飾区、江戸川区の中を流れています。こち亀に中川というキャラクターがいますが名前の由来は葛飾区を流れるこの川からきているようです。 その流れのほとんどが住宅街などの生活区域を通っているため水質が極めて悪いことで知られており、2011年の調査では全国でワースト1の水質認定をされてしまっています。近年はその汚名を晴らすべく水質改善が進められており、現在では写真にあるようにエビやカニ、さらには亀などが住み着くようになってきているようです。中川のこれからに期待です。

 

 

 

 

 

 

 

4.

 

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そんな中川を渡す本奥戸橋の近くにあるこちらの名前が気になりました。

災害時の一時集合場所ですが、名前がペスタロッチ広場となっています。調べてみるとペスタロッチとは1700年代〜1800年代を生きたスイスの教育家でした。彼は人間の教育には道徳教育と知識教育、技術教育の3つの力が必要であると説き、それを統一する力こそが愛であるという考え方を提唱しました。彼の唱えたこの教義にはいまだに信奉者も多いといいます。そんな彼の名前がなぜこの広場の名前になっているのか気になって色々調べてみましたが、なんと真相は謎らしいです。この広場を作る際にその実行委員会にペスタロッチの信奉者がいたという一説がありますが、真相を知る方は少なくなっており所以はいまだにはっきりしないそうです。でもこの写真のおかげでペスタロッチという偉大な人物のことを知ることができたので、意味はあったと言えますね。偶然の出会いに感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 

5.

 

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立石の名前の由来を見つけました。

鳥居の先にある囲いの中に小さな石が立っているのですが、こちらが立石という地名の由来になったという奇石です。その起源はなんと古墳時代にまで遡ります。古墳を作るための石として現在の千葉県の鋸山のあたりから運ばれてきたというこの石は古くより道しるべとして使われており、室町時代には立石という地名が見られるといいます。現在は児童公園の一角に鎮座していますが、削り取られたり地盤が沈下していたりして地表から数センチほどしか顔を出していません。ですが地名の由来となっている由緒正しいものがきちんと残されているのは素晴らしいですね。地味ですが見落とせないスポットです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.

 

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第二校庭を見つけました。

これ皆さんに聞きたいんですけど、小学校に第二校庭ってあった方どれくらいいます?私の母校にも第二校庭があってちょうどこの学校と同じように道路を挟んで反対側に位置していたのを思い出しました。調べてもなかなか出てこないので意外と貴重なのかもしれません。こんなところで自分の母校を思い出す発見ができるとは思いませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.

 

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キャプテン翼がいました。

キャプテン翼の主人公、大空翼の像が飾られています。キャプテン翼の作者である高橋陽一さんが葛飾区四つ木の出身であることから四つ木や立石周辺にはキャプテン翼の登場キャラクターたちの銅像があちこちに置かれています。キャプテン翼の舞台は静岡県の南葛(なんかつ)市という架空の場所ですが、これは高橋さんの出身校である南葛飾高校の略称である南葛から取られたものなんだそうです。そのほかにもキャラクターが暮らす家のモデルとなった家や建物などがこの立石周辺の地域にあるとのこと。世界中で大人気のサッカー漫画のルーツは立石にあったんですね。葛飾区にはほかにも以前紹介した男はつらいよでおなじみ柴又や、両津勘吉が主人公のこちら葛飾区亀有公園前派出所などがおり有名な映画やアニメの舞台となることが多いですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.

 

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京成立石駅の近くでこんな広場を見つけました。

立石みちひろばと名付けられたこちらの広場。一見すると時計塔や一人用の座る場所などが用意されている普通の広場ですが、災害時にはその本領を発揮します。看板にある通り、時計塔は太陽光発電で常に正確な時間を指し、椅子は座る部分を開けると中には簡易トイレや工具、炊き出しのための道具など様々な防災キットが入っているようです。区の事業として整備された公園であるようです。この辺りは住宅街がほとんどで大きな道路も少なく入り組んでいるためこうした拠点となる場所が用意されているのはありがたいですね。私たちも防災の意識を忘れないように過ごさなければいけません。

 

 

 

 

 

 

 

 

9.

 

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立石の象徴、呑んべ横丁にきました。

都内でも最もディープな飲屋街と言っても過言ではないでしょう。年季の入ったお店が所狭しと立ち並び、独特の世界観を醸し出している立石の代名詞とも言える場所です。1953年にオープンした呑んべ横丁は当時からほとんどその姿を変えることなく現代まで古き良き雰囲気を残し続けてきました。駅の反対側にある立石仲見世商店街もそうですが、昭和の香りが色濃く残るスポットを多く残す街として立石は密かな人気を誇っていました。しかしこの街にも再開発の波が現在押し寄せています。呑んべ横丁はすでに半分ほど取り壊され、京成線の立体工事や新たな葛飾区役所の移転地として利用されることが決まっています。残されたお店も順次立ち退きの予定があるそうです。残念なことではありますが新たな立石の魅力が生まれることに期待しましょう。現在のこの雰囲気を味わいたい方は早めに訪れておくのが良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10.

 

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そんなディープな立石でも一際目立つお店を見つけました。

お店のメニューだけでなく仮面やらなんやらが店外にめちゃくちゃに配置されているインパクトの強いお店です。とっちゃん坊やというこちらのお店は珍スポットマニアの間でも有名なディープすぎる飲み屋さんで、店内も同じような賑やかな雰囲気に加えいたずら好きな店長があらゆるちょっかいを仕掛けてくるアクの強いお店です。立石の街が持つディープさとはまた違ったベクトルのディープさのような気もしますが、それだけ多様な飲み屋が揃う街であることの証明でもあります。このお店は呑んべ横丁からは外れているので再開発後もおそらく健在でしょう。非日常体験をしたい方にお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

ということでディープな下町、青砥と立石をお送りしました。

次は来年に向け開発が進んでいるあの地域にお邪魔します。お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

おわり