東京日記

東京の気になったものについて書いてます。『東京写真10選』全100編公開中

東京写真10選その71(押上・曳舟編)

こんばんは一流です。本日は東京スカイツリーのお膝元、押上と曳舟の街をぶらりと歩いて気になったものを写真10枚でまとめてみました。

 

 

 

 

 

墨田区から押上と曳舟の街が登場です。東京スカイツリーの最寄駅でもある押上駅は京成線、東武線、東京メトロ半蔵門線が乗り入れています。東京スカイツリーができたことで街の印象が全部そっちに持ってかれてしまっていますが、元々は隅田川沿いの古くからの下町として知られていました。スカイツリー完成によりバスなどの交通の便も良くなり、東京の新たなターミナルとしてこれまでと違う賑わいを見せています。京成線と東武スカイツリーラインで隣駅となる曳舟駅と合わせ、この辺りをぶらりと歩いて気になったものを写真10枚でご紹介したいと思います。ちなみにこの散歩した日は雪が降っていたのでガタガタ震えながら写真を撮りました。手ブレしてたらごめんなさい。

 

 

 

 

 

1.

 

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まずはとうきょうスカイツリー駅に来ました。

親しみを持ってもらうため「東京」ではなく「とうきょう」と平仮名表記になっている東武スカイツリーライン(伊勢崎線)の駅です。押上駅とともにスカイツリーの最寄駅として知られます。この駅はもともと業平橋駅という名前であり2012年のスカイツリー開業に伴い改名され今に至っています。私もかつて業平橋駅だった頃に利用したことがあり改名されたことは知っていたのですが、この駅はなんとそれ以前にも2度も改名された歴史がありました。1902年に開業した当初はこの駅は吾妻橋駅という名前でしたが、その後1910年に浅草駅に改称され東武鉄道の拠点となりました。その頃現在の浅草駅は浅草雷門駅という名前でしたが、その後東武鉄道が浅草雷門駅に延伸を果たしたことでそちらが浅草駅となり、この駅は業平橋駅へと名前を変えました。まさかここが初代の浅草駅だとは知りませんでした。3度も改名されるほど周囲の環境が目まぐるしく変わる立地という事なんでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.

 

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船の形をした建物がある公園を発見です。

ここは区立大横川親水公園という公園です。その名の通り大横川という川の一部を埋め立てて作られた親水公園で、南北に1.8kmもの長さを誇ります。南側は錦糸町付近まで続いており、以前錦糸町編で歩いた時に中を通っていたことを思い出しました。

東京写真10選その59(錦糸町・住吉編) - 東京日記

広い敷地は5つのゾーンに分けられており、歩くほどに雰囲気がどんどん変化していく飽きのこない公園です。スカイツリー近くのこの場所は北側の始点であり、船の形をしている建物は管理事務所になっています。管理事務所自体にも滑り台があったりして遊び心満載です。スカイツリーと一緒に写真を撮れる撮影スポットもあり家族連れなどには嬉しい場所ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

3.

 

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わんぱく天国を見つけました。

なかなかすごい名前ですね。天国って。英語にしたらエキサイティングヘブンとでも言うのかしら。わんぱく天国は押上公園内にある一角で、ロープスライダーやアスレチックのような遊具が充実している子供に大人気のスポットです。他にも畑、池や工作室なども備えてあり遊ぶだけでなく様々な学びも得ることができるのだとか。今時の公園にしては珍しくプレイリーダーというボランティアのスタッフさんが常駐しており、親御さんも安心して遊ばせることができます。地域に支えられてる公園っていいですね。下町らしさが垣間見える公園でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.

 

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かわいい階段ですね。

消火器に向けて設置された空中階段です。どこから乗るのか、人が乗れるのかよくわからないけどかわいらしいから許しました。有事の際は気をつけてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5. 

 

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蝸牛庵(かぎゅうあん)を見つけました。

ここはかの文豪、幸田露伴がその生涯で最も長い時間を過ごしたとされる邸宅跡の公園です。家自体は愛知県の博物館明治村に移築され、その跡地が現在は墨田区立の露伴児童公園として生まれ変わっています。幸田露伴はその人生で幾度となく引っ越しを繰り返したことで知られ、自らの住まいを蝸牛庵(カタツムリの家)と呼んでいました。園内のオブジェはそれにちなみます。この墨田区向島と呼ばれる地域は幸田露伴の他にも多くの文豪が暮らしていました。江戸時代からの下町に暮らすことで彼らは色々なインスピレーションを受けていたんでしょうか。そんなことを想像しながら歩いてみると今まで気づけなかったことに気付けるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

6.

 

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ということで気づいたら曳舟駅まで来ていました。

曳舟駅東武伊勢崎線が通る他、亀戸までの3.4kmを結ぶローカル線の東武亀戸線の終点駅でもあります。「曳舟」とはこの近くにあった曳舟川が由来です。その名の通り舟を川沿いから牽引していた歴史があります。この周辺は第二次大戦時に戦災を免れたエリアとして知られ、昭和の香りを各地に残しています。この曳舟駅の近くには京成曳舟駅があり、京成線も使用できる利便性の高いエリアです。この「京成〜駅」という表記は他社の同名の駅の混同を避けるためにいくつかの駅で使われており、京成線のほか京浜急行でも似たような駅名が見られますね。普通この表記をする場合、「京成〜」の冠が付かない方の駅はJRの駅である場合が多いのですが、(上野・金町・小岩...など)この曳舟駅東武線です。私鉄同士の名前の取り合いに負けちゃってる形ですが、それだけ東武鉄道の歴史が古いことの証左でもあります。1897年創業の老舗私鉄である東武がこの地域に根付いていることがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.

 

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曳舟駅近くの鳩の街通り商店街が気になりました。

鳩の街通り商店街という変わった名前のルーツは赤線にありました。赤線とは戦後に売春行為が半ば公認されていた地域を指す言葉で、地図上で赤い線で区切って表示したことに由来します。戦後米兵がよくこの地域の店を利用し幸せな気分を味わったことから幸せの象徴である鳩の街と呼ばれるようになったそうです。1958年にはそういったお店は全て廃止され、それからは個性豊かなお店の揃う商店街となりました。90年近い歴史からレトロなお店が立ち並びますが、現在はチャレンジスポットと称し空いた店の跡地を安く貸し出す試みを行っており、新しいお店も増えているそうです。写真にもあるようにPayPayもガンガン使えるみたいです。まだまだ活気溢れる商店街でいて欲しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.

 

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 すみだ生涯学習センター「ユートリヤ」に来ました。

心にゆとりを感じさせる施設でありたいということからユートリヤの愛称を持つ墨田区生涯学習施設です。その名の通り様々な学習が出来る場を提供している施設で、ホールや音楽スタジオ、陶芸室などあらゆる活動に対応できる設備を備えています。ここでサークル活動を行っている区民も多いようでこういう交流の場が用意されているのは素晴らしいですね。個人的に気になったのは写真中央あたりにうっすらと写っているドーム型の部分です。プラネタリウムか何かかと思ったらドームの形をした講演会などを行うホールで162名を収容できるそうです。区外の人でも1万円程度で借りられるそうなので珍しいドーム講演会誰かやってみる方いませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9.

 

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向島百花園に来ました。

ここまで来るともはや東向島駅ですが気になるので紹介します。向島百花園は1804年に開園して以来、多くの文化人を魅了してきた草木豊かな庭園として知られます。江戸時代には文人たちが集うサロン的な役割を果たしており、作品のインスピレーションを生み出すような咲き乱れる花や生い茂る草木が多く栽培されていたと言います。東京大空襲によって一度焼失してしまいますが、その後復興されかつての輝きを今も放っています。先ほどの幸田露伴の話の際にも出ましたが、向島のあたりは古くから文人が多く住んでいたことで知られます。この向島百花園もそのルーツの一助であることは間違いなさそうですね。自分もこの景色を見ていいことを言おうと頑張ったんですが凡な言葉しか出てこなかったので修行し直します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10.

 

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ということで最後は東武博物館で締めます。

もはや東向島駅まで普通に来てしまいました。この駅も白髭駅→玉ノ井駅東向島駅とやたらと改名されてきた歴史があります。今回駅のことばっか話してるな。そんなあらゆる歴史が詰まった東武鉄道の博物館がここ東向島駅の高架下にあります。かつて走っていた車両を展示していたり運転シュミレーターがあったりと鉄道好きの子供にはたまらない展示内容です。1989年に東武鉄道開業90周年を記念して開館して以来人気を博しています。1989年に90年ということは今年2019年は120年ということになりますね。とんでもない歴史です。正直東武鉄道とはほとんど縁のない人生を過ごしていたのですが、今回の散歩で色々と新しい発見をすることができました。土地に歴史あり、駅に歴史ありですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで押上、曳舟周辺をお送りしました。来週は京成線に乗ってここからもう少し奥の街に行きます。お楽しみに。

 

 

 

 

おわり